Column
「疲れたときこそ、あえて動く。」
休養学にならう“7つの休養タイプ”について
【休養学コラム 第2回】
<第1回はこちら>
第3章|7つの休養タイプから、自分に合う休み方を知る
休養学では、休み方を7つのタイプで捉えます。自分にとって回復しやすい方法を見つけやすくするためです。7つのタイプとは、次の通り。
①休息タイプ
睡眠、横になる、何もしない。
②運動タイプ
ストレッチ、ウォーキング、軽い運動。
③栄養タイプ
やさしい食事、食事量の調整。
④親交タイプ:
家族や友人との交流、ペットとの触れ合い。
⑤娯楽タイプ:
趣味、推し活、映画鑑賞。
⑥造形・想像タイプ
料理、日曜大工、読書、書道。
⑦転換タイプ
旅行、部屋の模様替え、衣替え。
【7つの休養タイプまとめ】
図:休養モデル(杉田・片野モデル)
休息タイプは、眠る、横になる、休憩するなど、身体を休める方法。運動タイプは、散歩やストレッチのように、軽く身体を動かして整える休み方。栄養タイプは、食事や飲み物で胃腸を休ませ整えること。親交タイプは、人やペット、自然とのつながりによる回復。娯楽タイプは、趣味や推し活、映画鑑賞などに没頭する時間。造形・想像タイプは、書く、描く、作る、イメージするといった創造的な活動。転換タイプは、場所を変える、外に出る、環境を切り替えるなどの方法です。
大切なのは、「足りないものを完璧に埋めよう」としないこと。今の習慣を大切にしつつ、可能なら別の要素を“付け加える”発想が大事です。たとえば、いつもの料理を作る・食べるという行為でも、ただ空腹を満たすために作業としてこなすのではなく、包丁の音や素材の香り、彩りを感じながら丁寧に行うなら、単なる『栄養タイプ』の休養だけでなく、心の『転換タイプ』や自ら生み出す『造形・想像タイプ』の休養にもなります。旬の食材を意識してたまには少し離れたスーパーに行くことで、『運動タイプ』の休養も重なります。そして、家族や友人と一緒に作ったり食卓を囲んだりすれば、『親交タイプ』の休養にもなるのです。
日本リカバリー協会の2024年分析でも、休養は多角化傾向にあり、今の時代の休養は、「ちゃんと寝る」だけではなく、「自分に合う回復経路を複数持つこと」に進化しているのです。
第4章|5分でできる戦略的休息、今日からできるアクティブレスト
では、忙しい毎日の中で何をすればいいのでしょうか。ポイントは、“長く休む”より先に“こまめに回復する”ことです。片野先生は、ほんの5分でも、を仕事で埋めないことが重要だと語っています。見つけた隙間時間にメールを返すのではなく、その時間を休むために使う。これが戦略的休息の第一歩です。
特におすすめなのが、5分のマイクロレストです。やり方はシンプルです。まず、スマホを置く。次に、深く息を吐く。そして、視覚ではなく、味覚・嗅覚・触覚・聴覚に意識を向ける。たとえば、休憩で仕事の合間に飲むドリンクに対して、香りを感じ、カップの温度を確かめ、ひと口ずつ飲む。たったこれだけでも、情報過多で走り続けていた脳に“オフの合図”を送れます。
また、頭を使いすぎている人ほど、アクティブレストも有効です。脳は小さな臓器ですが、多くの酸素を消費します。座りっぱなしで疲れている時こそ、軽く立つ、肩を回す、廊下を歩く、外気を吸うといった小さな運動が、脳の巡りを変えてくれます。デスクワーク中心の人にとっては、「疲れたから動けない」ではなく、「疲れているからこそ少し動く」が回復の近道になることがあります。
実践のコツは、休み方を難しくしないことです。ぶらぶら歩く。入浴する。推しの動画を1本だけ見る。紙の本を数ページ読む。好きな音楽を目を閉じて1曲だけ聴く。タスクを書き出して頭の中から一度出す。どれも立派な休養です。“ちゃんとした休み”を大げさに考えすぎず、今ある生活の中に小さな回復ポイントを差し込んでいきましょう。
<第3回へつづく>
【参考・出典】
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一般社団法人日本リカバリー協会 TOP
https://www.recovery.or.jp/ -
休養について
https://www.recovery.or.jp/about/about-rest/ -
日本リカバリー協会とは
https://www.recovery.or.jp/association/ -
疲労の定義
https://www.recovery.or.jp/recobar-1/ -
7つの休養タイプ(2024分析)
https://www.recovery.or.jp/recobar-news/7158/ -
7つの休養タイプPDF
https://www.recovery.or.jp/wp-content/uploads/2024/10/5ae8324d400f05f09f4b6352757b8788.pdf -
日本の疲労状況2025
https://www.recovery.or.jp/research/9513/ -
休養Guide2025
https://www.recovery.or.jp/recovery2025/